クロネコのアマゾン即日配送からの撤退ークロネコが失なったもの

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クロネコがアマゾンの即日配送から撤退した。自社職員の労働時間を短縮するためというのが理由だが、結局クロネコがアマゾンの低コスト要求に耐えられなかったと言うことだ。これを自社の社員を守るために得意先の要望を蹴ったとしてクロネコを讃える論者もいる。これには私は賛成できない。クロネコはサービス業であり庶民への宅配で儲けてきた会社だ。サービスの質を落とすと言うことは、サービス料を実質的に値上げしたことと同じだ。今までクロネコが頼ってきた消費者に背を向けた行為と言えるのだ。アマゾンは庶民を見ているがクロネコは庶民を見ていない。政治家でも商人でも誰でも同じだ。庶民から目をそらした瞬間にその人間は堕落していく。社員が大事なら値上げではなく、なぜ内部留保に手をつけないのか。クロネコの撤退により、アマゾンは粗悪な下請け業者による即日配送ミスにしばらく悩まされるだろう。でもそれはいっ時のことだ。やがて消費者から目を背けた企業は去り、庶民を見続けた企業が勝つだろう。アマゾンは今、自ら配達用社員を雇い上げ、新たな配送会社を自社で立ち上げようとしている。消費者に目を向けた発想からしか生まれない見事な決断だ。