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雇用の改善は金融緩和とは無関係

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リフレ派は「大規模な金融緩和は、かならずインフレを誘導する。だからインフレにして失業率を下げよう」と主張してきた。その根拠は、失業率とインフレ率は逆相関するというフィリップス曲線である。

ところが、大規模な金融緩和後、一向にインフレにならない。物価は上昇するどころか0.4%下落している。リフレ派理論にのっとれば、仮にインフレから遠のけば失業率は上昇するはずだ。デフレ傾向の今、失業率は逆に見事に低下し続けている。リフレ派理論と全く逆のことが起こっている。デフレで雇用率が上昇。いったい何が起こっているのか。

円安で儲けた企業が雇用を伸ばしているわけではない。実は円安と関係ない内需重視型の新興国内産業が雇用を伸ばしているのだ。医療・福祉及びコンビニ小売りだ。彼らはむしろ金融緩和による円安でかえって苦しめられていたはずだ。

実体経済全体は一向に上向かない。それをよそに、大企業は円安で儲け、預金以外の資産を持つ富裕層は、急騰する株と土地で儲けた。

リフレ派理論は、ノーベル賞受賞者を生み、雇用の改善(失業率の低下)を目的とする一見左派的な仮説だ。だが実証した者はいない。黒田バズーカという大実験でこの仮説は検証された。そして見事に否定された。

この実験がもたらしたものは悲惨だった。インフレ誘導に失敗しただけではない。円安で大企業がより肥大化し、資産バブルで富裕層人口が異常な勢いで急増してしまったのだ。緊縮政策でやっと縮小した経済格差が再び異常拡大し始めた。

 

 

 

参考

 

http://blog.monoshirin.com/entry/2016/07/02/204709

 

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/175955/1